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「インプラントは何回くらい通うのですか」「どのくらいで終わりますか」。治療を決める前に、ここが見えないと予定が立てられません。
当院の場合、診査・診断から人工歯の装着まで通院はおおむね5〜7回、期間は数か月〜半年が目安です。ただ、回数だけ聞いても中身が分からないと思います。この記事では、その5〜7回で実際に何をするのかを1回ずつ追い、あわせて「なぜ数か月かかるのか」「どういう場合に延びるのか」をご説明します。
治療全体の概要や医院選びの観点は京都でインプラントを受けるならにまとめています。この記事は、その中の「流れ」を細かく開いたものです。
この記事のポイント
- 通院はおおむね5〜7回、期間は数か月〜半年。回数の内訳は相談・検査・手術・経過確認・型取り・装着
- 期間の大半は「人工歯根と骨が結合するのを待つ時間」で、通院しない期間です
- 当院の相談はカウンセリングとCT撮影まで無料。初回で総額と期間の見通しをお伝えします
- 骨造成を併用する場合は、おおむね4〜8か月・通院6〜9回程度に延びます
- 費用は1本44万円(税込・自由診療)。前歯など審美領域は50万円台です
全体像|埋入手術を1日目として並べると
手術の日を1日目として、そこから何がいつ起こるのかを並べます。数か月と聞くと通い続ける印象がありますが、実際に来院いただくのは限られたタイミングだけです。
手術前|相談・CT撮影(無料)と治療計画
カウンセリングとCT撮影まで無料です。この日に、治療が可能かどうか、総額、期間の見通しをお伝えします。計画の確認と、虫歯や歯周病の前処置を経て手術日を決めます。相談から手術まで、前処置が不要であれば数週間ほどです。
1日目|埋入手術
麻酔をしてから、計画した位置に人工歯根を埋入します。1本であれば手術そのものは1時間前後で、止血を確認してからお帰りいただきます。この日は激しい運動・飲酒・喫煙・湯船につかる入浴を控えていただきます。
2〜3日目|腫れのピーク
腫れや内出血が出る場合、多くはこの時期がピークです。処方した薬を指示どおりに飲み切ってください。手術した部位を避けて、歯みがきはいつもどおり行っていただきます。
7〜14日目|術後の確認と抜糸
来院いただき、傷の治り方を確認して抜糸します。ここから、人工歯根と骨が結合するのを待つ期間に入ります。
2〜6か月|結合を待つ期間
治療期間のうち、いちばん長いのがこの時期です。**この間は通院しません。**埋入した部位の骨の硬さや、骨造成を併用したかどうかで長さが変わります。
結合の確認と型取り
結合が得られたことを確認し、口腔内スキャナーで型取りをして人工歯の製作に入ります。ここから装着まで2〜4週間です。
人工歯の装着と噛み合わせの調整
できあがった人工歯を装着し、噛み合わせを細かく調整します。装着から数週間後にもう一度お越しいただき、使ってみての感触を確認したら治療は完了です。
完了後|半年ごとのメンテナンス
半年に一度(年2回)の定期メンテナンスが続きます。保険診療の範囲で行い、3割負担の方で1回あたり数千円程度です。
前歯など審美領域では、仮歯の形を調整する来院が加わるため回数が増えることがあります。逆に、状態によっては抜糸と結合の確認をまとめられることもあります。「5〜7回」の幅は、この調整の分です。

手術前|診査・診断と、治療計画の決定
初回は、困っていることとご希望をうかがい、口の中を確認したうえでCTを撮影します。当院ではカウンセリングとCT撮影まで無料で行っています。骨の厚み・高さ・硬さ、神経や上顎洞の位置を立体的に確認しないと、可能かどうかも費用も正確にお答えできないためです。
その場でCT画像をご覧いただきながら、次の点をご説明します。
- インプラントが可能か、骨造成などの前処置が必要か
- 埋入する位置と本数
- 総額(追加処置が必要な場合はその費用も含めて)
- 通院回数と、完了までの見通し
手術前の来院では、治療計画を最終的に確認し、必要があれば虫歯や歯周病の治療を先に進めます。残っている歯に炎症がある状態で埋入しても長持ちしないため、この順序は変えていません。**見積もりはお持ち帰りいただけます。**その場での決断はお願いしていません。
1日目|埋入手術の当日
手術当日は、表面麻酔をしてから局所麻酔を行い、麻酔が効いていることを確認して進めます。CTデータから作成したサージカルガイドを用い、計画した位置・角度・深さに人工歯根を埋入します。適応する症例では、歯ぐきを大きく切開しないフラップレスでの手術にも対応しています。
1本であれば、手術そのものはおおむね1時間前後です。術後は止血を確認してからお帰りいただきます。当日は激しい運動・飲酒・喫煙・湯船につかる入浴を控えていただきます。
なお、**当院では静脈内鎮静法や笑気吸入鎮静は行っておりません。**痛みへの対応は表面麻酔と局所麻酔の範囲で行っています。
2〜6か月|結合を待つ期間に、何が起きているか
治療期間のうち、いちばん長いのがこの待ち時間です。埋入した人工歯根の表面に骨の細胞が結合していく期間で、目安は数か月。この間は通院しません。「治療が止まっている」ように感じられますが、もっとも大切な時間です。
待つ長さは、埋入した部位の骨の硬さや、骨造成を併用したかどうかで変わります。上顎の奥歯は下顎に比べて骨がやわらかいことが多く、その分長めに見ます。
この期間に入る前、手術から7〜14日目に、術後の確認と抜糸のためにご来院いただきます。結合が得られたことを確認したら、口腔内スキャナーで型取りを行い、人工歯の製作に入ります。

その後|人工歯の装着と、噛み合わせの調整
製作した人工歯を装着し、噛み合わせを調整します。ここで確認するのは見た目だけではありません。特定の歯に力が集中していないか、横に動かしたときの当たり方はどうかまで見て、必要なら削って整えます。
インプラントには、天然の歯にある歯根膜というクッションがありません。噛む力が直接骨に伝わるため、調整の精度がその後の安定に影響します。装着から数週間後にもう一度お越しいただき、使ってみての感触と噛み合わせを確認します。ここまでで治療は完了です。
治療後|半年に一度のメンテナンスが続きます
完了後は、半年に一度(年2回)の定期メンテナンスをお願いしています。保険診療の範囲で行い、3割負担の方で1回あたり数千円程度です。
診ているのは、歯ぐきの溝の深さ、レントゲンでの骨の高さ、ネジのゆるみ、噛み合わせの変化です。インプラントを失う主な原因は虫歯ではなくインプラント周囲炎で、自覚症状が出にくいという性質があります。詳しくはインプラント周囲炎とはでご説明しています。
当院の保証も、この半年ごとの受診が条件です。
「早く終わる方法」を探す前に
治療期間を短くしたいというご希望はよくうかがいます。抜歯即時埋入のように、条件が合えば工程をまとめられる方法はあります。ただ、結合を待つ期間そのものは、体の反応が決めるものなので短縮できません。無理に急いだ結果、結合が得られずやり直しになれば、かえって時間も費用もかかります。急ぐべきところと、待つべきところを分けてご説明します。
治療前に決めておくと、進みが早くなること
診査の前に、次の3つをぼんやりとでも決めておいていただくと、計画づくりが早く進みます。
ひとつ目は、いつまでに終えたいかです。仕事の節目や行事など、目標の時期があれば最初にお伝えください。その時期から逆算して、間に合う方法と間に合わない方法をご説明します。ふたつ目は、通院できる頻度と曜日です。遠方の方や平日の通院が難しい方は、間隔を空けた計画にできます。3つ目は、優先したいこと(見た目・噛む力・費用・期間)です。すべてを同時に満たす方法はないため、何を優先するかで提案が変わります。
これらは初回の相談でうかがいますが、あらかじめ考えておいていただけると、その日のうちに具体的な日程まで決められることがあります。
期間が延びるのは、どういう場合か
- 骨造成を併用する場合:骨ができるのを待つ期間が加わり、おおむね4〜8か月・通院6〜9回程度になります
- 抜歯から進める場合:抜歯した部位の治癒を待つ判断をすることがあります(条件が合えば抜歯即時埋入で短縮できる場合もあります)
- 虫歯や歯周病の治療が必要な場合:先にそちらを行うため、その分の期間が加わります
- 全身の状態を整える必要がある場合:糖尿病の管理状況などによって、かかりつけの先生と連携しながら時期を調整します
いずれも、診査の段階で見通しをお伝えします。途中で計画が変わる可能性がある場合も、その条件を先にご説明します。

費用・期間・リスクについて(自由診療)
インプラント治療に関する費用・期間・通院回数・リスク
- 自由診療である旨:インプラントは公的医療保険が適用されない自由診療です(相談とCT撮影は無料、治療後の定期メンテナンスは保険診療の範囲で行います)
- 治療内容:顎の骨に人工歯根を埋入し、結合を待ってアバットメントと人工歯を装着します
- 標準的な費用:当院では1本44万円(税込)です。精密検査・診断、人工歯根、手術、アバットメント、上部構造を含みます。前歯など審美領域は50万円台、骨造成などの追加処置が必要な場合は別途費用がかかります
- 治療期間・通院回数の目安:診査・診断から人工歯の装着まで、おおむね数か月〜半年、通院は5〜7回程度です。骨造成を併用する場合はおおむね4〜8か月、通院6〜9回程度になります
- 治療後の通院:半年に一度(年2回)の定期メンテナンス。保険診療の範囲で行い、3割負担の方で1回あたり数千円程度です
- 保証:10年以内は100%保証(再手術・代替治療の費用はいただきません)、11年目以降は30%の部分保証となり、合わせて20年ロング保証です。半年に一度のメンテナンスの受診が条件です
- 主なリスク・副作用:手術後の痛み・腫れ・内出血、細菌感染、インプラントが骨と結合しない場合があること、噛み合わせの不調、インプラント周囲炎による動揺や脱落、人工歯の破損。糖尿病などの全身疾患や喫煙は治癒に影響することがあります。骨や全身の状態によっては適応外となるケースもあります
費用の内訳や、医院によって金額が違う理由はインプラントの費用はなぜ医院で違う?でご説明しています。
よくある質問
Q. 仕事を休む必要はありますか?
A. 手術当日は安静にしていただくほうが安心です。翌日以降は通常どおり過ごせる方が多いものの、激しい運動や飲酒は数日控えていただきます。手術日を金曜や連休前に設定される方もいらっしゃいます。
Q. 結合を待つ数か月は、歯がない状態で過ごすのですか?
A. 部位とご希望によります。前歯など見た目に関わる部位では仮歯をお入れします。奥歯の場合も、必要に応じて対応をご相談します。
Q. 通院の間隔はどのくらい空きますか?
A. 手術後の確認は1〜2週間後、その後は結合を待つため数か月空きます。人工歯の装着前後は2〜4週間の間隔です。遠方の方は、この間隔を前提に予定を組んでいただけます。
Q. 途中で計画が変わることはありますか?
A. あります。抜歯してみて骨の欠損が想定より大きかった場合などです。その可能性がある場合は、事前に条件と代わりの方法をご説明します。
Q. 相談から手術まで、どのくらいで進みますか?
A. 前処置が不要であれば、診査・診断から数週間で手術に進めることが多くあります。ご都合に合わせて調整します。
Q. 何回目で費用の総額が分かりますか?
A. 初回の無料相談でCT撮影まで行いますので、その日に追加処置の要否を含めた総額をお伝えできます。
まとめ
- 通院はおおむね5〜7回、期間は数か月〜半年
- 期間の大半は結合を待つ時間で、その間は通院しません
- 初回の無料相談(CT撮影まで無料)で、総額と期間の見通しが分かります
- 骨造成を併用する場合はおおむね4〜8か月・通院6〜9回程度
- 完了後は半年に一度のメンテナンスが続きます
予定が立てられないと踏み出しにくいと思います。まずは現在の状態を確認し、ご自身の場合の回数と期間をお伝えするところから始めましょう。

監修:八木 龍
聖護院やぎ歯科・矯正歯科 院長
OSSTEM IMPLANT 公認ディレクター / 国際口腔インプラント学会 所属 / 抜歯即時埋入・審美領域のインプラントに対応 / 全国の歯科医師向けにインプラント講師
広島大学歯学部を卒業後、大阪市の歯科医院インプラントセンターで副院長を務め、2020年に聖護院やぎ歯科・矯正歯科を開院。抜歯即時埋入や審美領域の難症例を含むインプラント治療に取り組み、診査・診断にもとづいて、身体的・経済的なご負担に配慮した治療計画を大切にしています。




